カテゴリー: Cyclommatus

  • メタリフェルホソアカクワガタ亜種イソガイ 飼育記録2023-2024

    メタリフェルホソアカクワガタ亜種イソガイ 飼育記録2023-2024

    メタリフェルホソアカクワガタ亜種イソガイ
    メタリフェルホソアカクワガタ亜種イソガイ レコードオーバー

    野外個体と比べて見えにくいですが、腿節には黄紋が出現しています。この黄紋、出現面積に個体差があるのと、黄紋の全く出ていない個体が数匹羽化しており、同腹でもこれだけ差が出たのは面白かったです。こちらが拡大写真↓

    メタリフェルホソアカクワガタ亜種イソガイ腿節の黄紋
  • ギラファホソアカクワガタ 飼育記録2024-2025

    ギラファホソアカクワガタ 飼育記録2024-2025

    ギラファホソアカクワガタ
    Cyclommatus giraffa
    🇲🇾Malaysia Borneo Sabah Crocker Range

    成虫入手

    2024年1月18日、都内ショップにて野外品メス単品を購入。同時期に入荷したモンタネルスに比べると比較的状態が良かったので購入。ちなみに本種はボルネオキクロの中では比較的不人気な部類には入るそうですが、一般的なキクロと違うぬるっとした顎のラインは好きです。ちなみに他のブリーダさん達の話を読み漁った限り、キクロの中でもクセ強という意見がかなり見られます。今回はあまり気負わずやれたらと思います。

    産卵セット

    購入翌日、早速セットを組みました。埋め込みマットはホソアカクワガタ使用済みマット+栄養フレークを混ぜて。柔らかめのクヌギ材を十分加水し、皮をしっかり削いで使いました。

    そして1ヶ月後の1回目の割り出しで、幼虫・卵含めて21頭を回収!しっかり材に坑道を掘り進め、木屑の中にはかなりの密度で卵を撒いてくれました。ちなみにメスは元気だったので材を交換して2セット目に移行したのですが、その後は全くと言っていいほど取れませんでした。卵は孵化せず茶色く変色し、そのまま追加は無しでメスはお亡くなりに。それでも安泰な数はいるので滑り出しは好調ですね!

    幼虫飼育

    3月に初令幼虫を発酵マットを詰めた半透明800ccボトルに投入。今回は普段使っているホダマットに生オガをブレンドし、普段通り水分べちゃ飼育。この時セラーの空きスペースに余裕がなかったため、通常の20℃で管理しました。

    羽化個体

    メスは投入から5ヶ月、オスは投入から6ヶ月少しで羽化してしまいました。前半羽化組は軒並みハサミムシで難しいなとは思っていましたが、ラスト2オスは顎が少し伸びてくれました。ちなみにメスは羽化から2ヶ月ほどすると自力ハッチするので、遅すぎないタイミングで回収します。

    2024年9月20日羽化確認 53mm
    今季最大サイズのオスでした。

    ギラファホソアカクワガタ

    今回の管理温度20℃は通常の感覚だと低めの温度ということになりますが、一気に加齢してその後すぐ蛹室を作っていった感じをみると、管理温度はさらに下げるべきだったのでしょう。

    正直なところ今回は脱ハサミムシできただけでも大満足なのですが、幼虫期間さえ引っ張れればサイズを狙っていけるのではというモチベに繋がりました。次世代への改善点を踏まえて飼育を継続したいと思います。

    最後までご覧いただきありがとうございました!

  • スペキオススホソアカクワガタ 飼育記録2024-2025

    スペキオススホソアカクワガタ 飼育記録2024-2025

    スペキオススホソアカクワガタ
    Cyclommatus speciosus
    ソロモン諸島 ベララベラ島

    前回の飼育記事では産卵セットの作成まで書いていきました。今回は割り出し〜幼虫飼育、羽化まで一気に書いていこうと思います。セット期間2ヶ月でこまめに割り出し作業をし、2023年10月中旬〜11月下旬にかけて産卵セット3つから合計100匹以上の幼虫を確保。16頭を1300cc硬質クリアボトルへ、残り80匹以上は800cc半透明ボトルに投入しました。今回もなるべく初令初期投入を心がけました。

    幼虫飼育

    マットはホソアカに向いている粗めホダチップに一般的な微粒子マットを混ぜたものを使用。水分量は多めに設定し、三階松プレス機を使用し固詰め。温度は前回よりやや低い20-21℃で管理したところ、2024年5月にはほとんどのメスが羽化、6月初旬〜オスの羽化が始まりました。

    本種の幼虫期間としては比較的引っ張れていると思います。ホソアカで20度は特段低い管理温度ではないのですが、本種に限っては例外的に温度の高い環境に生息するホソアカ。これ以上低温で管理すると餌を食べることができないギリギリを攻めている印象です。

    蛹化〜羽化

    スペキには色々と厳しい環境だったのか、3割ほどが早い段階で溶けていたようです。

    2024.6.10
    オスの一頭目が羽化、サイズは57mm。

    その後は軒並み同じサイズが沢山出ましたが、最大58mmと大台には乗らず。

    ここからは1300ccボトルにて管理した個体です。通常飼育よりも詰め圧強め、高水分の飼育で幼虫期間も長めに引っ張りました。そちらの結果は、、

    1頭目は53mmと微妙です。幼虫観察時には薄々気づいていましたが、詰め圧がカチコチすぎて幼虫が食い進めていませんでした。

    同じキクロマトス属内でも食い進み力には種類ごとに差があるように感じています。今後の飼育では微妙な調整が鍵になってくると思いました。同様の飼育でかなり幼虫体重が乗っていそうな個体もいるので、当たり外れの大きい飼育かもしれません。とにかく後続に期待したいです。

    2024.10.11
    こちらは58mm。1300ccボトルの後半羽化個体です。アベレージは激ショボでしたが、なんとか順応してくれた個体が!

    2024.10.24
    先述の個体がラストだと思っていたのですが、よく見たらまだ蛹がいました。
    蛹の時点で頭部の電源プラグのような凹みが明らかに深く、目視でもこれはデカいかも!と思って期待していました。

    羽化した時の迫力には驚きました。固まってから改めて計測しましたが60mmと自己最大サイズは塗り替え。

    今回のVIP飼育、攻めすぎて失敗と思っていましたが、一部の個体が良い結果を残してくれました。最大オスの顎の形ですが顎太くて伸びきれてないですよね。サイズ狙いにはあまり向かない産地な印象です。

    ちなみに今回は全体の1割未満ですが、オスメス共に羽パカが出てしまいました。今年は餌も管理温度も攻めすぎたのもあるかもしれませんが、入手した初期には不全で困るようなことはなかったので今後が心配ではあります。データ取っていないのでなんとも言えないですが、メスも体型が太くなってきたような。同産地は次いつ入るか微妙なところですが、野外品もしくは信頼できるWFラベルがあったら絶対に買いたいです。

    ※追記、産卵で大コケしました。
    沢山飼育するつもりでいましたが、無事に羽化したのは一桁、オスの最大サイズは58mmでした。最近は低温で大型を狙う方針に切り替えており、当方の飼育環境には年々合わなくなってきています。

    一応まだ累代は続いております。しっかりと数を回復してブログにしたいですね、最後までご覧いただきありがとうございました!

  • アラガールホソアカクワガタ |飼育記録VOL2

    アラガールホソアカクワガタ |飼育記録VOL2

    アラガールホソアカクワガタ
    Cyclommatus alagari
    🇵🇭フィリピン パラワン島 Mt.ガントン

    前回の記事はこちらから

    幼虫飼育

    2023年6月、孵化した36頭の幼虫を1100cc半透明ボトルと800ccクリアボトルに分けて、マット飼育で管理してみました。マットは性質の異なる2種類をブレンドし、水分量は通常種よりもかなり多めに加水し、プレス機で圧をかけて詰めました。管理温度は20℃前後でした。

    蛹化-羽化

    11月初旬〜12月初旬にかけてメスは順次羽化!
    オスの方は12月〜蛹化しました。どう頑張っても同じ環境だとおよそ1ヶ月半〜2ヶ月ほどは羽化ズレしちゃうみたいなんですが、本種のメスはキクロの中では比較的丈夫で短命ではありません、きちんと管理すれば問題ないと思っています。

    ❶オス 12/1蛹化5.1g

    ❷オス 12/3蛹化→5.8g

    アラガールホソアカクワガタ 蛹
    アラガールホソアカクワガタ 蛹

    ❸オス 1/7蛹化→ (未計測)

    結局メスに大きく偏り、オスは全部で9頭。そのうち大歯に近い形になった蛹はわずか2匹でしたが、アラガールはじめて2サイクル目にしてはまずまずの結果と思います。

    さて、ボトルサイズを分けて飼育した結果についてですが、残念ながらクリアボトル800ccの方はサイズは伸び悩み、半透明ボトル1100ccはサイズアベレージも高く、自己サイズ更新は間違いないです。1100ccボトルは中の環境が最後まで良好だったのと、蛹化前の暴れが少なかった印象はあります。

    これはブリーダーの意見の割れるところですが、大型のメスを用いると大型が狙いやすいという話は個人的にすごい納得ではあります。熱帯魚界隈でもよく聞く話ですが、体の大きなメスから生まれる卵は大きいですし、その分成長も有利な可能性があるのかなと思いました。

    レコード血統購入など
    2ヶ月の羽化ズレの間にメスを待機させるのもアレなので、アラガールのレコードホルダーSINさんから、レコード血統65mmペアを購入しました!このサイズの個体はカッコ良すぎますよね!左右で若干歯形が違うのもちょっと面白いです。

    アラガールホソアカクワガタ 大歯

    最後までお読みいただきありがとうございました!次回の記事は羽化結果〜産卵セットまで書いていこうと思います。

  • メタリフェルホソアカクワガタ |内歯消失個体 飼育記録Vol.1

    メタリフェルホソアカクワガタ |内歯消失個体 飼育記録Vol.1

    メタリフェルホソアカクワガタ
    Cyclommatus metallifer metallifer
    インドネシア🇮🇩ペレン島 野外採集品

    成虫入手
    2023年11月、購入した野外品を見て違和感に気づきました。内歯のギザギザがほとんど消失しています!
    それって珍しいんか?というところではありますが、私自身も書籍や実際に目で見る機会は無かったため、割合的には少ないはずと言っていいはずです。長年オークションなどを定期的に見ている方は何度か目にしているかもしれませんが、、、

    こちらが今回のブツです。
    内歯が部分的に消失し、左右にポツポツと有る内歯もやや小さめです。

    メタリフェルホソアカクワガタ 内歯消失個体

    ちなみに下の個体(標本)はほぼ同サイズの通常個体。このように普通80mm超える大型個体は3〜4本内歯があります。

    メタリフェルホソアカクワガタ 通常個体


    ん、それだけ?と思う方もいらっしゃるとは思いますが、僕は鼻息荒いです。仲良い虫友に写真を見せたらインペラ感あるね〜という話になって、言われてみると確かに似てる気がします。気になって本属の進化と系統樹について調べると、面白い記事を見つけちゃいました。メタリとインペラって同じキクロマトス属の中でもそこそこ近い仲間という事で。詳しい内容はこちらの(Figure4)をご覧ください。「Molecular phylogeny and historical biogeography of Cyclommatus stag beetles (Coleoptera: Lucanidae): Insights into their evolution and diversification in tropical and subtropical Asia

    ちなみにクワガタムシは複数の属・種を超えて内歯消滅の報告はあります。インターネット上ではありますが、調べたとこと既に本種も複数の飼育者から飼育での内歯消失羽化の報告があります。)また国産に限っては本土ヒラタ(新潟産)が有名で、この事例の場合、遺伝性は間違いなさそうだと判断しました。また本種においても遺伝性を実証してみたいので、貴重な機会を逃す事なくブリードします!

    産卵セット
    WD内歯消失オス×手持ちのパープルメスの組み合わせでペアリング。丸一日間メイトガード確認したので、栄養フレークを水分多めで詰めて産卵セットに投入。1ヶ月半後にセットから14匹の幼虫を取り出し、生オガ、ホダオガ混合のマットを詰めた800ccボトルにて管理。7月から9月にかけて成虫が羽化しました。今回の最大は残念ながら90mmには達せず、サイズを求める飼育としては微妙な結果でした。

    羽化個体の掘り出し中、一頭の頭部が見えた瞬間に確信しました。内歯消失です!数年はかかるものと思っていましたが、あっけなく1世代目で求めていた結果に大きく近づけました。

    固まったので蛹室から取り出して撮影!

    撮影ボックスに入れて撮影〜
    パープルが綺麗に撮れますね!拡大してみると若干の内歯が残っていますが、先代より消失率はアップしており、良好な結果だと思います。

    今後の目標としては
    1. 内歯の完全消失を目指す。
    2. 内歯消失の固定率を高める
    3. パープルを強化する

    ひとつの系統として確立していく上では重要になってくると思います。

    しかし抱えた数が少ない割には、内歯消失とパープル両方の特徴がうまく出てくれました。この個体は同腹のメスとできる限り掛け合わせて多めに飼育したいですね。最終的にはパープルホワイトアイ完全内歯消失型も見れるようになったら面白いですよね。今のところ反響は弱めで関心を持ってくれる方も少なそうですが、地道に頑張っていきたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

  • スペキオススホソアカクワガタ |飼育記録 VOL.1

    スペキオススホソアカクワガタ |飼育記録 VOL.1

    スペキオススホソアカクワガタ
    Cyclommatus speciosus
    ソロモン諸島 ベララベラ島

    スペキオススホソアカクワガタ 58mm

    産卵セット

    即売会で入手したオスに、ショップで購入した別系統のメスをペアリング。本種は気性が荒くメス殺しの多い種ですので、ペアリング期間は1日のみに設定しています。

    スペキの産卵難易度はかなりやさしいと思います。産卵用マット+使用済みマットをブレンドし、ハンドプレスで詰めていきます。水分量は底面が少し嫌気発酵(黄色っぽい変色)するくらい多くても大丈夫です。

    幼虫飼育

    孵化した幼虫は発酵マットを詰めた800ccボトルに投入しました。ホダオガ粗粒子+クヌギ生オガ微粒子をブレンドし水分はやや多め。温度は22℃前後で管理し、メスは5ヶ月・オスは6〜7ヶ月で羽化しました。

    羽化

    最大サイズは58.8mmとなりました。


    羽化後メスは1ヶ月半、オスは2ヶ月で摂食を開始します。そもそもメスの方が羽化が早いのもあり、少なくとも1ヶ月〜2ヶ月ほど羽化ずれが生まれる形となりますね。最後までご覧いただきありがとうございました。

  • アラガールホソアカクワガタ |飼育記録vol1

    アラガールホソアカクワガタ |飼育記録vol1

    この写真の標本はMt. Mantaringajan(マンタリンガハン山)ラベルの野外個体です。浜松町KUWATAフェルティバルにてワイルドプライドさんのブースで入手しました!グリーン強めの頭部が非常に良いですね!ちなみに飼育品はMt.Gantung(ガントン山)ラベルがほとんどです。(私が飼育しているラインもガントン)

    親種入手
    成虫ペアを購入し初めてのアラガール飼育にチャレンジです!種オスは60mm(大歯まであと少し)で、アラガールのかっこよさがチラつく個体です。

    アラガールホソアカクワガタ オス

     

    アラガールホソアカクワガタ
    Cyclommatus alagari
    フィリピン🇵🇭ブルックスポイント Mt.ガントン

    コバエシャッター中に産卵用マットを固詰めしただけの手抜き産卵セットですが、結局20匹以上の幼虫を確保できました。メスの状態さえ良ければ、アラガールの散乱難易度は簡単な部類かと思います〜

    幼虫飼育
    基本1100cc半透明ボトル1本返しで、大きく育ったオスは1400ccに交換しました。しかしこれが失敗だったようで、交換した幼虫が環境の変化に慣れずに小型で羽化したり蛹で落ちたりする結果に…これだったら1本返しの方がマシだったんですね。

    ボーベリアに巻かれて死んじゃいました(>_<)無事羽化してたら割とマシなサイズになったと思うんですよね。もちろんスーパー大歯ではないですが、アラガールらしい六角形の顎をしています…残念!

    一方で交換なしの方はほぼ落ちずに綺麗に羽化しました〜しかし写真の通り無事羽化したのは50mm UP程度の個体。今回の経験を活かして次にまた頑張りたいところです…

    産卵セット
    十分に摂食を行っているペアを用意し、ペアリングです。飼育ケースに餌とゼリーを入れ、一晩同居させます。即ブリペアであれば1日ほどでメイトガードが成立しているかと思いますので、メスは2日以内に産卵セットに入れちゃいましょう!ちなみにアラガールは長期間同居させるとメス殺しのリスクが高まるので注意が必要です!私は過去一度やらかしてます(>_<)

    今回使うメスは、サイズも大きく足の力が非常に強く、安心できます。サイズを狙う上でメスのコンディションは重要な鍵となるというのがブリーダーたちの一致した意見のようです。
    それでは産卵セット組んでいきます!今までは新品の産卵用マット100%でやってきていましたが、今回は産卵用微粒子マットと幼虫の育ったマットを混ぜたものを使用してみます。去年に比べると、だいぶ論理的に考えて飼育ができるようになったと思います。水分量はやや多めで、産卵セット底2割ほどが変色している感じで、水分量多目を好むキクロ的には良いのではないかと思います。

    幼虫飼育
    産卵セットから得られた37匹の幼虫をボトルに詰めていきます!前回の失敗経験を踏まえ、真剣にレシピを考えました。生オガ中粒子とホダオガ粗粒子マットを混合し、ボトルを詰めていきます。前回は大きく育ったオス幼虫数頭をボトル交換したところ、環境変化についていけなかったようで、かえって小型化したり羽化できず死んだりと散々でした(>_<)。ですので今回は一本返しで羽化まで持っていくコースでいこうと思います。ボトルはクリアボトル800ccと半透明1100ccに分けて飼育してみました(それぞれコンテナ1つ分)。他種の飼育状況や他のブリーダーさんの話を見ていると、基本的に中型キクロは800ccでも十分デカくなるみたいです。どちらかというとマットの環境が大事なんですね!水分量はかなり多めに設定し、ボトルの下半分が嫌気発酵で黄色く変色している状態にします。幼虫は嫌気発酵した部分の境界線に定着していることが多く、通常の部分と掘り混ぜながら摂食しているのではないかと思われます。

    長かったですが最後までご覧いただきありがとうございました!次回は楽しみな羽化結果についてお知らせしようと思います