カプレオルスソリアシサビクワガタ
Gnaphaloryx capreolus
フィリピン パラワン島 マンタリンガハン山
2025.1.25
わたくわさん単独即売会にて購入させていただきました。頭部の独特な突起がなんとも言えない魅力を放っています。オスメス共に短い毛が生えており、材の破片を身にまとうことで付近の環境にカモフラージュするのだと思います。
今回購入のペアは累代WF5、1月掘り出しとなります。購入後はゼリーを与えてみたものの、おそらく活動開始前で積極的に食べる様子は見られません。また本種は警戒心が相当強いようで、手で触るとかなり長く擬死状態をとります。撮影にする際には非常に扱いやすいです。



産卵セット
コバシャ小ケースに柔め材を埋め込んだセットにペアごと投入。他の方の飼育情報にならって水分は乾燥気味に調整しています。オスメスともに性格は非常に穏やかなようで、産卵セット同居でペアリング→産卵までいきます。
2025.6.6
壁面に幼虫が全く見えないため割り出ししました。



少数の初二令幼虫と卵を回収。卵の数に対して幼虫が明らかに少なく、材内放置での回収率は微妙かもしれません。環境が悪く不可率が悪いのか、はたまたメスが幼虫を食べたりするのでしょうか?
今後は孵化率の高い飼育方法を探るしかなさそうです。。一時的にボトルに卵と幼虫を一緒にしていたのですが、7匹に数が減ってしまいました。コバシャ小に栄養フレークを詰めて取れた幼虫をまとめて投入。
羽化
2025.10.20
メス成虫3、オス蛹3で綺麗に別れました。羽化したメスが早くも蛹室から動き始めており、慌ててオスを人口蛹室管理。小型種なだけあって蛹期間も短く、10月下旬から11月上旬に順次オスも羽化しました。
2025.11.13
全てのオスが羽化しました。
普通の環境では1年以内でサイクルが回るように思います。



TG-7の深度合成機能で、照明付き撮影ボックス内にて撮影を行いました。
肉眼では全く見えないところまでピントが合うので楽しいですね。顎先から爪先までびっしり毛に覆われています。毛の長さも長短があり、大きな材の破片から微粒子まで付着させることができているのでしょうかね?
ティッシュの人工蛹室に移し替えたおかげで、新成虫を汚れのない状態で観察することができました。土に入れるとたちまち細かい粒が付着してしまいますが、それがサビたる由縁ではあるんですよね。
今回初飼育のカプレオルスソリアシサビ。小粒ながら魅力に溢れており、場所も取らずにサイクルを回すことができるのは有り難いですね。無事に3ペアで揃ったので、全て手元でブリードしていこうと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
