投稿者: hiroki

  • パスチュールホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    パスチュールホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    パスチュールホソアカクワガタ
    Cyclommatus pasteuri
    インドネシア 北スマトラ カロ県 ブラスタギ

    以前から飼育したいと願っていた種でしたが、最近のホソアカ人気の高さから野外品は中々手が出ず。今回大型サイズにも関わらず良心的なお値段で入手できました。色彩は飼育下でもかなりの個体差があるようですから、次世代の色合いも含めて楽しみで仕方がありません。

    2025.11.3
    即売会にて「Stag & Stack」様のブースから成虫ペアを購入。累代はWF2。オス9月中旬、メス8月頃羽化ということです。購入後すぐに後食が確認でき、活発に飛翔していたため即ブリ可能と判断しました。オスは55.2mmの大型で、購入時点での飼育レコード超えの数値です。メスのサイズは27.8mm、力強く重量感、安心感があります。

    飛翔性はホソアカ屈指で高いように思います。
    ペアリング中にプロゼリーを満腹まで食べさせ、落ち着かせてから写真撮影しました。

    産卵セット

    今回はNマットとナラ材を使ったセットです。キクロのために材を購入したのは2年振りくらいでしょうか。水分多めに加水したNマットを4cmほど固詰めし、長時間浸水した材を丸ごと投入。材を覆うようにNを上からふわ詰めし、水苔を敷き詰めてセットは完成。ペアリング済みメスを入れてひと月ほど放置します。

    2025.11.27
    一回目の割り出し。10個ほど卵を回収しました。

    マット部分から得られた卵は問題なく膨らんでいるのですが、材で作られた団子の中の卵は菌に巻かれて壊滅状態。仕方なくセットから材を取り除き、Nマットに粗めマットを加えて再セット。結局いつも通り慣れたやり方でやることになりました。

    2025.12.11
    一回目の割り出し分の孵化を確認。卵での取り出しはあまり良くないようで、孵化したのは7頭。

    2025.12.20
    2回目の割り出し。20個ほどの卵が得られメスはとても元気で状態が良好。メスはまだまだ元気でしたが、これ以降は無精卵を多発して追加幼虫は得られませんでした。

    幼虫飼育

    最終的に孵化した幼虫は23頭となりました。自作マットと市販の微粒子生オガ発酵マットのブレンドを複数パターンで使用。今回これまで使っているものとは違うメーカーのマットを注文しました。これまでサイズ狙いが上手くいかないコフキ系ホソアカの決定打となることを期待しています。

    容量は800・1200・1400ccの硬質クリアボトルを使用。大型ホソアカと比べると比較的柔めで詰めています。

    温度は悩みますが、現状セラーが低温種でキャパオーバーな状況。一旦は通常の19℃前後で管理します。ただし各書籍や入荷する産地情報から、高標高の低温ホソアカとみて間違いがないと思います。

    2026.7.15
    3令に加齢しました。

    蛹化〜羽化

    最後のステージでの死亡率は異様に高かったです。23ボトルを詰めて僅か4頭のみ羽化する惨状でした。餌代結構贅沢に使っていますし、勘弁してほしい気持ちです。

    2026.10.5
    メスの自力ハッチを確認。メスはこの1頭のみ!

    2026.10.5
    オス1頭目の羽化。サイズは56mmで羽化時点でのレコードオーバー。と思ったら今年サイズ更新されてしまいましたね。迫力がしっかりしていて良いです!

    容量1200ccで餌は自作マット+既製品生オガのブレンド1本返し。自作マットを併用して大型個体が出ると嬉しい気持ちになります。

    ノギス撮影は毎回苦戦する。。

    2026.10上
    サイズ50mm。容量1400ccを使って盛大に失敗しました。贅沢に餌を使っても攻め方の方向性が違うと全然ダメみたいですね。

    2026.10上
    サイズ53mm。800cc1本返し。これで羽化は終わりです、全体的に緑〜褐色系の色彩でした。別産地ですがペア購入のオスが赤系であったりと、色も楽しめる虫だと思います。

    まとめ

    親サイズに匹敵する大型を見ることができました。ギラホソに続いて自作餌ブレンドでの好成績は嬉しいところです。今回の飼育は生存率的には失敗でしたが、ホソアカの中ではサイズ狙いは容易な方だと思います。色良し形良しで非常にオススメの虫です。

    温度は19℃前後で比較的大きく育つと思います。それ以下の低温飼育は試していなかったのですが、今後チャレンジしても良さそうですね。餌のマットですが、手触りの硬いチップをギチギチに詰めすぎるのは個人的には微妙だと思いました。今回の最大個体は自作粗め+ブナ微粒子を併用したゆる詰めです。

    死因について。肉眼で観察できない以上憶測に過ぎない訳ですが、その殆どが蛹室作成前後に死亡している点に注目しています。初回の割り出しで卵が菌に巻かれて死んだやつ、あれが病原菌ではないでしょうかね。おそらく初令〜卵をプリカでまとめて管理した際に雑菌が蔓延し、菌が入り込んだ状態で体が大きくなるまで潜伏していたように思います。

    また今回は卵での割り出しが多く、共生酵母の垂直伝播に失敗した可能性はありそうです。これには雑菌の侵入から守る防衛共生という形があるそうで、防衛が機能しなかったのかもしれないです。今のところは卵での割り出しは避けるべき虫かなという印象です。

    ちなみに同ロットのマットを使用した他の虫で同じ事は起きていないので、餌自体に何か問題があるとは考えられません。

    成虫管理の基本は他のホソアカと変わらないと思いますが、メスは特に種切れを起こしやすいと思います。再ペアリング用に、オスをキープしておく事が好ましいと思います。何かと絶やすリスク要因が多い気がしますが、引き続き頑張りたいと思います。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • スクテラリスホソアカクワガタ中国亜種(エルサホソアカ) 2025-2026

    スクテラリスホソアカクワガタ中国亜種(エルサホソアカ) 2025-2026

    スクテラリスホソアカクワガタ 中国亜種
    Cyclommatus scutellaris elsae
    中国 四川省 雅安市 滎経県

    第26回BE-KUWA飼育レコードコンテスト

    今回初登録で本種のレコード申請を行いました。誌面で拝見しました皆様もおめでとうございます。3年連続何かしらの種で更新を続けることができました。

    星数については野外最大との差が大きいという事で、お恥ずかしながら正当な評価なのかなと。。入荷するWD個体は軒並み30mm台で大きくならないかと思いきや、中国鍬甲大図鑑での最大値が驚きの48mmなんですよね。愛好家が多い国の野外最大値は数値的に飛び抜けていそうで、飼育でこれを打ち破るというのはイメージが湧かず悩まされます。

    それでは飼育記録です。

    2025.4.26
    現地幼採羽化個体(WF0)ペアを八王子の昆虫ショップKPW様より入手。サイズはオス37mm、メス22mmでした。今回オスメス共に爪掛かりが良く、良好な鮮度で入荷していました。

    ホソアカ特集号で図示されている通り、顎はやや丸みを帯びています。購入後すぐに既にメスの後食を確認、1週間ほど遅れてオスも活動開始しました。

    産卵セット

    数日同居させ、その際にメイトガードも確認できました。

    Nマット一袋に他種ホソアカの使用済みマットを混ぜ込んで加水。コバシャ小ケース容器に下半分を加圧、上は8分までふんわりで詰めました。最後にたっぷりの水苔を敷き詰めて完成です。2週間後に割り出したところ十分な数の卵が得られました。メスのサイズと脚力を考慮し粗いチップは少なめ、詰め圧も大型キクロより弱めに加減しています。

    2025.5.22
    初令幼虫の孵化を確認。孵化まで早いですね。小型種は放置していると一気に加齢してしまうので、早めにメンテが肝心かと思います。その後も数回に分けて割り出し作業を行いました。予想以上に沢山産んでおり孵化率も良く、合計で60頭以上の幼虫が得られました。

    幼虫飼育

    生オガ発酵マット単体を詰めた800ccボトルに各1頭で36、ホダ・生オガ混合でブレンドした1400ccには各4頭まとめて多頭管理しました。

    2025.10.28
    前蛹〜蛹化を確認。温度は19-20℃で管理していたのですが、小型種という事もあってか羽化まで早いので驚きました。

    四川省雅安の年間気温ですが、12月〜3月は平均気温が10℃を切るようです。夏は暑くなるあたりも日本の気候に近いイメージで、野生下ではある程度の低温高温耐性があるものと予想されます。

    成虫羽化

    メスは約25頭ほどが羽化。サイズは21〜23mm。個体により前胸部の黒色部分が多少変化しますが、オスと違い形態的な個体差はあまり無いと思います。

    メスの羽化とほぼ同時でオスの早期羽化が出てきます。一部幼虫期間の長いオスがいると言ったところで、全体的に大きく羽化ズレすることは無いようですね。

    ●2025年11月5日 41mm
    一頭目は800cc1本返しから羽化。左の内歯数が1本多い個体。

    ●2025年11月20日 42mm
    今回の申請個体です。こちらの個体は1400cc多頭飼育の一頭目。顎がストレートに伸び、シルエット的に良くサイズが稼げている個体だと思います。

    ●2025年11月下 41mm
    生オガ800cc1本返し。基歯は二歯状で全体的に太めで顎は伸びきれていない。

    ●No.4 2025年12月上 39mm
    1400cc多頭管理。基歯が前を向いており、前胸中央の黒帯が大きめの個体です。

    ●No.5 2025年12月上 39mm
    800cc1本返し。こちらも基歯が二歯状ですね。

    ●No.7 2025年12月下 41mm
    800cc1本返し。

    ※この後42mmを超えるサイズは現れなかったため掲載画像は省略!オスは合計20頭以上が羽化していました。ボトル単頭飼育・多頭飼育どちらも少し数が減っていましたが、概ね生存率は良好でした。

    まとめ

    無事レコード初登録。市販の一般的な発酵マットが合っているようで、ホソアカの中でも比較的簡単に大型を狙いやすいグループだと思います。大陸のツヤホソアカは野外最大値<飼育最大値が多い傾向も納得ではあります。

    今回は1400cc容器での多頭飼育でレコードを登録しています。個別飼育も試しましたが、集団で環境をコントロールするのが得意なタイプの虫な気がします。水分量は大型のホソアカクワガタと比較して少なめを好むようで、これは大陸と東南アジア島嶼部の降水量の違いが関係していそうです。

    成虫管理ですが、羽化→ハッチのスピードが爆速で1週間でも見逃すと餓死します。数日に1度は蓋を開けて確認する必要はあるでしょう。餌切れNGで長期間ベチャベチャな環境で放置すると弱りやすいとも思います。まとめるとホソアカ特有の繊細さを誇張した感じです。

    成虫オスの個体差について。基歯先端の形状や方向、前胸黒帯の範囲、顎の丸み、小内歯数など各パーツの形態には明らかな個体差が見られます。飼育者としては悩ましいですが、このグループは図鑑で特徴として図示されるものとは異なる形態も出てきてしまうのかなと思います。

    安定して飼育は続いているので、今後も更新を狙って引き続き頑張ります。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • ギラファホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    ギラファホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    ギラファホソアカクワガタ
    Cyclommatus giraffa
    ボルネオ島 サバ州 Penampang

    前回の飼育記事はこちら。

    WF2のサイクルは的外れな飼育をしていたようで、あまりに見所が無いので割愛し、飛んでWF3の飼育記録となります。

    やや重い腰を上げて、真面目に産卵セットは組みました。ホソアカクワガタ属の羽化ボトルから回収した使用済みマットを固詰めし、水苔を敷き詰めてセットは完成。

    2025.11.23
    1回目は空振りで再ペアリングしたところ、無事に初令幼虫5頭と卵30以上を回収。水分量多めにセッティングしており、嫌気発酵部分との境界にぼちぼち産んでいます。

    今回は1セット限りでしたが、最終的には50以上を確保し孵化率も良好。4つ切りカッターを使用し、少量でこまめなゼリー交換をしています。既にメスのフセツは半分以上取れてボロボロですが普通に生きています。

    幼虫飼育

    幼虫数が多いと複数条件で試行できます。餌は自作粗めマット+市販ブナ生オガをブレンドしたもの。前回の反省からプレス機でのガチ詰めはボトル下部のみとし、上部は金属製のハンドプレスを用いてやや緩く加減しています。

    管理温度はワインセラー17℃、ブリ部屋空調管理の19℃前後で分けて管理することにしました。

    2026.3.12
    初令投入〜4ヶ月弱で3令に。経過は見るからに良好です。

    蛹化〜羽化

    2026年8月上旬よりメスが自力ハッチ。数日に1回は確認して回収します。

    19℃前後で管理した場合、羽化から後食までかなり早い印象があり、ハッチ後は1週間ほどで後食を開始します。メスのサイズは28-31mmとかなり好成績。

    メス画像はまとめで。個体差ありますが黒っぽい個体が多いですね。体型はとても細長いです。

    2026.8.12
    ついに長歯蛹達成!!続いて他の蛹も良い形になってくれました。

    長歯オス64mm 2026.9.2 羽化確認
    側面から見えず掘ったところ既に羽化していました。。

    長歯オス66mm 2026.9.9 羽化確認

    ●長歯オス68mm 2026.9.13 羽化確認
    今回最大です!!ここまで大きくなると格別です。

    ●長歯オス66mm 2026.9.25 羽化確認
    大顎の基歯〜中間歯にかけて鋸状の小内歯が出ています。

    ●長歯オス65mm 2026.9.29 羽化確認
    セラー管理の個体は少し遅れて。

    ●長歯オス65mm 2026.9下 羽化確認
    こちらもセラー羽化の個体です。

    ちなみに真性ハサミムシは一頭も出さずに済みました。小個体はまとめて画像のみ。必ずしも背の順で羽化するとは限らないんですよね。羽化個体の紹介はこれでおしまいです。

    まとめ〜

    温度・餌・詰め圧どれを取っても『攻める』の幅がとても狭いと思いました。厳しく鞭打つような飼育では応えてくれず、ボルネオ最難関と評される所以でしょう。最初の2サイクルは鳴かず飛ばずで撤退もよぎりましたが、続けると良い事あるというのは本当ですね。

    今回の飼育はそれなりにサイズを狙いつつ、かつ大きな羽化ズレを防げているのも個人的にはポイント高いです。オスのサイズ狙いに最適な環境に合わせていくと、メスの幼虫期間もじっくり伸ばせるのかもしれません。

    この虫の飼育について多くの方々がコメントされていますが、同条件下でのサイズのばらつきが異様に大きいです。手作業ゆえの細かなロット差に起因するものなのでしょうか。ある意味、上振れとしても跳ねやすい事に期待できるとも思います。

    温度管理について。特大に拘らず長歯が見たいのであれば19℃前後でも問題ないようです。極端に冷やすと明らかに成長が鈍化します。ワインセラーは内部で明らかに温度ムラが生じ、結果的にサイズも伸び悩んでしまいました。安定性が無いので解決策が見つかるまで使用は断念します。

    飼育データ+野外での観察記録を組み合わせた考察です。サバ州でのモンタネルスグループは、ゆるやかな垂直分布で棲み分けている事が推察されます(ギラファ≦モンタネルス<チュウ)。このあたり気になるので飛行機取りましたよ。本種の適温を知ることで、他種の適温も絞り込む事ができるでしょう。

    餌について。幼虫期間は1年以内に収まるため、分解が進んだ餌+持ちに効く自作粗めマットの混合は外していないはずです。交換は試した事ありませんが、自分は1本返しで良いのかなと思っています。

    今回の結果には非常に満足していますが、野外最大値の78mmにはまだ1cm近くの壁があります。さらなる大型個体を見るべく飼育を続けていきます。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • ランミヤマクワガタ 飼育記録2024-2026

    ランミヤマクワガタ 飼育記録2024-2026

    ランミヤマクワガタ
    Lucanus langi
    中国 チベット自治区 林芝市 メトク県

    2024.10.14
    即売会で幼虫4頭セットを購入。累代WF4、2024年8月孵化、親サイズ47・32mm。1400cc PPボトルにホソアカ使用済みマットを詰め、2齢幼虫を投入。

    2025.11.21
    久々に交換して体重測定。オスの幼虫は14.5g、13.7gでした。書籍を参照するに中々良い成長であると思います。同じくホソアカ使用済みマット+生おがマットを混ぜて継ぎ足し。


    2026.7.18
    オスが蛹化。2年1化でサイズの方も期待できそうです。最大体重まで乗ったオス幼虫は蛹化時の形成不全で落ちてしまいました。レコードとは言わずも大型のポテンシャルがあったと思います。

    2026.8.21
    羽化していました。初令から丸2年、結構長く感じました。

    よく見るとタイベストフィルターを齧って蛹室壁に取り込んでいます。これが防御力の高い仕上がりになっており、自然界でも繊維質を用いて補強する事もあるのでしょう。

    蛹化直前の「暴れ」とされる一連の動き。蛹室作成に適した環境や必要な資材を求めて動き回っている場合もあると思います。既製品のマット+αで蛹化前のスムーズな蛹室作成に活用できるかもしれません。

    固まったので撮影&計測!外国産ミヤマ初心者としては良い出来ではないでしょうか。半数が成虫にならずに途中で死亡してしまった点については、使用済みマットが良くなかったらしいです。ある程度は分解の進んだ餌に適性があると思うんですが、雑菌に弱いのでしょうか。

    振り返り。ゆるっと楽しみたい時の幼虫購入は精神的負担が軽くて良いですね。ちなみに久々にセラー確認したところメスが干上がってしまいました。標本にした時に真上ビューのペア画像上げようと思います。累代は終了です。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • インコグニトゥスホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    インコグニトゥスホソアカクワガタ 飼育記録2025-2026

    インコグニトゥスホソアカクワガタ
    Cyclommatus incognitus
    インドネシア 西スマトラ ソロク Mt. Talang

    特に生体では流通の少ないホソアカです。一度に大量に来るイメージがないので、沢山は取れない種なのでしょう。イベントの際にStag & Stuck様から成虫2ペア購入させていただきました。

    産地はスマトラ島ソロクのMt. Talangで、標高はどこをとっても1200〜2500mはあるようです。幼虫は低温管理で問題無さそうですがマレー半島では低地にも棲息しているようで、これだけでは温度の正解が掴めませんね。情報もあまり無いので手探りの飼育です。

    ●産卵セット
    ホソアカの幼虫使用済みマットを丁寧にほぐして攪拌し、新品マットと混合して水分かなり多めに加水。コバシャ小ケースにハンドプレス機を用いて詰めていきます。下5割は固く詰め、上はふんわり詰めです。

    2025.9.4初回の割り出し。2頭の幼虫に卵は複数。私の環境ではダラダラと産むようで、一気に沢山取れる希望が見えてきません。もう少し温度高い方がいい気もします。卵で割り出すと孵化率が悪いようです。

    2025.10.202回目の割り出しで採れた幼虫数は僅かに1頭。どうやらメスは長生きなようで、2頭とも元気に生存しています。ちなみにこの後は種切れが来たのか追加は無しです。

    産卵セット
    ホソアカの幼虫使用済みマットを丁寧にほぐして攪拌し、新品マットと混合して水分かなり多めに加水。コバシャ小ケースにハンドプレス機を用いて詰めていきます。下5割は固く詰め、上はふんわり詰めです。

    2025.9.4
    初回の割り出し。2頭の幼虫に卵は複数。私の環境ではダラダラと産むようで、一気に沢山取れる希望が見えてきません。もう少し温度高い方がいい気もします。卵で割り出すと孵化率が悪いようです。

    2025.10.20
    2回目の割り出しで採れた幼虫数は僅かに1頭。どうやらメスは長生きなようで、2頭とも元気に生存しています。ちなみにこの後は種切れが来たのか追加は無しです。

    ●幼虫飼育
    発酵マット1本返しです。水分は多めに設定しています。

  • 光学素子を用いたニジイロクワガタの構造色観察

    光学素子を用いたニジイロクワガタの構造色観察

  • メタリフェルホソアカクワガタ (アエノミカンス) 飼育記録2025-2026

    メタリフェルホソアカクワガタ (アエノミカンス) 飼育記録2025-2026

    産卵セット

    幼虫飼育

    羽化個体

    還元率??

  • 【標本】マライタ島産 スペキオススホソアカクワガタ

    【標本】マライタ島産 スペキオススホソアカクワガタ

    スペキオススホソアカクワガタ
    Cyclommatus speciosus anepsius
    ソロモン諸島 マライタ島

    マライタ島産 スペキオススホソアカクワガタ

    野外個体20頭ほどが手元に届きました。本種はキクロマトス属内でも特に好きな種類ですからとても嬉しいです。しかし届いた時にカビだらけで大変なことになっていて、エタノール漬け→軟化→乾燥機で対処しました。

    野外個体20頭ほどが手元に届きました。本種はキクロマトス属内でも特に好きな種類ですからとても嬉しいです。しかし届いた時にカビだらけで大変なことになっていて、エタノール漬け→軟化→乾燥機で対処しました。

    マライタ島はソロモン諸島内でも特に流通の多い産地で、飼育で特に大型個体が羽化するようです。今回入手した個体は最大52mm、最小39mmと特大クラスは居ないものの、各歯形がざっと揃い満足しています。余談ですがラテン語の”speciosus” を調べたところ「美しい」「見栄えのする」という意味なんですね。

    体色は赤褐色〜薄いグリーンまで個体差が豊かです。基歯はマライタ産の場合は真上ビューからは見えず、真横から見ると2つの基歯はほぼ同じ長さ、歯の向きもほとんど同じ方向に伸びています。

    こちらの個体は腿節の黄紋が(前脚のごく狭い範囲を除き)消失しています。本種に限らずキクロマトス属における黄紋の出現は、少なくとも島単位で強い傾向はあるようです。

    ただ同産地の個体を集めても紋の範囲には明らかな個体差が存在し、外れ値的に100%紋が消失する個体が居てもおかしくはないと思います。今後もより多くの個体を手に入れて調べてみたいところです。

    割愛しましたが、顎折れなど損傷の目立つ個体も一部おり、野生下での闘争の激しさが感じられます。飼育下でもペアリング時の事故が頻繁に報告されており、基本的に大人しい種の多い本属の中では異例ともいえる気性の荒さではないでしょうか。

    1つ産地が手に入ると今度は各島を集めたくなりますね。特にベララベラ島と原名亜種のブーゲンビル島。最後までご覧いただきありがとうございました。

  • 補足編:多面発現と遺伝形式

    補足すべきことが多々あり追記しました。

    前回記述した通り、青紋遺伝子は「上翅の紋」「艶消し」など複数の形質を有する多面発現であると考えています。しかしひとつの遺伝子座が複数の形質に影響し、それぞれ異なる遺伝形式をもつことが現実的にあり得るのか?

    これについてはヒトの鎌状赤血球症の事例が分かりやすいかと。これはHBB遺伝子座による遺伝子疾患であり、複数の形質(貧血症・マラリア抵抗性)を持つことで有名ですが、臨床症状としての貧血症状は劣性遺伝、マラリア抵抗性は優性遺伝と説明されます。

    さらに劣性遺伝について少し補足。メンデルの法則でお馴染みのエンドウマメの「シワ」の形質ですが、実は顕微鏡でヘテロ接合体を観察すると、微細な皺が見られるそうです。つまり肉眼レベルでは劣性遺伝、顕微鏡レベルの観察では不完全優性とも言えてしまうわけです。

    単一の遺伝をみても形質ごとに遺伝形式は異なりますし、形質を観察するスケール次第で結論が変わってしまう点は留意すべきではないかと。

    ちなみに青紋の判別ですが「青紋範囲に関わらず、紋さえ出ていれば青紋(ホモ接合体)」で問題ないはずです。紋あり(ホモ接合体)同士で交配した際に、範囲の大小に関わらず次世代は100%紋ありが出現するためです。

    またホモ(紋あり)×ヘテロ(紋なし)の交配を実施しましたが、次世代の青紋率は100%とならずホモとヘテロ両方が出現します。以上の交配例から、紋が全く出ない場合をヘテロ接合体として扱うことが妥当と考えたわけです。※ヘテロ同士の交配パターンでは、次世代でホモ・ヘテロ・野生型が混在するため扱いに注意が必要です。

    「遺伝形式を説明するのであれば、交配結果や分離データで確認する必要があります」
    ここは読んでいて思わず吹き出しそうになりました。

    青紋の遺伝について熱心にブログで書き書きしているのは貴方では?その理屈では数字出して議論する責任は当然そちらにもあると思うのですが。「検証の時間を捻出できない」と公言されてしまった以上、ご自身が議論するポジションに居ない事を自供してしまったという事になりますが良いのですか?

    「母数がないと認めない、母数があっても認めない、自分は時間がないから確かめないけど好きに書く」こういう事を平気で言えちゃうものなのかと。

    またn数を増やせば法則通りの理論値に近づくとは限りません。エピスタシスの可能性は?適応度(ω)による浄化選択は?これまた変数が多すぎて言い出したらキリがない。

    毎度毎度、後手で「火消し」に回るこちらの気持ちも察してほしいです。多かれ少なかれ虫を扱う際にはセンスが問われると思うのですが、手取り足取り説明した上で理解されないのは、これまた別の問題なのかなと。

    最後に青紋コンボについて。初期の青紋はノーマルから若干レッド寄りの前胸色を有していました。その後に青紋×他形質の交配が各ブリーダによって熱心に取り組まれて様々なコンボが出現していったのです。例えば青紋紫紺に関しては、青紋×紫紺のアウトライン交配から作出されています。

    ここ5年位の動向を追うだけでも、青紋のベース色が多様化した理由は推察可能と思うのですが。とはいえインターネット上の情報も一定の「目利き」が必要というのもまた事実。

    追記。
    検証する際のn数は多いに越したことは無いが、ショウジョウバエなど一部のモデル生物を除き、コスト面でハードルが高いのが実情です。実際に科学雑誌においても非常に少ない観察数で遺伝形式を示唆する場合は往々にしてあります。

    また消去による帰納法で再考した場合も結論は同じと考えられます。既に示した結果により優性・不完全優性・共優性遺伝は選択肢から外れます。交配パターンの雌雄を逆にした試行でも結果は変わらず、伴性遺伝も選択肢から外れる。残る結論は先述した通りです。

    ここで日本語の話をしても不毛なのですが、「違和感」「噛み合わない」「話が合わない」は明らかな否定表現なんですよね。否定表現を用いて遺伝形式の説明を行なっている以上、氏が言い出した「立証責任」「最低限必要な検証」が発生する点に早く気づかれた方が良いのではと。

    己の求めるデータが世に出ていない場合、それは自分で取りに行くのが大前提です。

    あくまで直近の交配例を示すとすると、青紋×野生型の交配で得られたF1を21頭管理、結果は全て紋なしでした。同様の交配は過去4回は試しましたが常に結果は先に示したものと同様でした。

    これ自体が理想的なn数かはさておき、時間を言い訳に検証しない人間が無努力で、臆面もなく強請るものでない事だけは確かなのです。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • キプルツヤクワガタ 飼育記録 2026

    キプルツヤクワガタ 飼育記録 2026

    キプルツヤクワガタ
    Odontolabis cypri
    ボルネオ島 サバ州 トゥルスマディ山

    2026.3.1
    浜松町の生体即売会にてWD♀単品(B品)を購入。2月1日入荷でサイズは29.4mmでした。後脚が欠けていますが元気です。

    2026.3.2
    スダジイ赤ガレに少量のNマット、カステルナウディツヤの糞をおまじない程度に入れてねっとり撹拌。水分は多めに加水し、コバシャ小ケースに加圧せずに入れました。温度は19度ほどです。

    2026.3.10
    産みました!!卵はたこ焼き大の土球の中に産み付けられています。球を作るのに結構時間がかかるようで、8日で2球→2卵を回収。

    実はOdontolabis属の産卵実績は本種が初で、これまでWD購入→撃沈が続いていただけに嬉しすぎます。ちなみに今回使ったNが若干古そうだったのですが、それがかえって功を奏した感はあります。あえて寝かせたものを選ぶのも、技術のうち。

    2026.4.1
    2回目の割り出し。一度産卵がストップしてしまい、土の粘性を上げて再セットしたところ良く反応しました。5卵の追加です。基本的に土球1つに卵は1つのようです。しかし器用に作りますよね。先に回収した卵も健康そうで一安心です。

    2026.5.1
    初令幼虫の孵化を確認しました。孵化まで2ヶ月弱はかかるんですね、

    おそらく幼虫期間長そうですし、一旦ブログだけ上げちゃいます。経過は逐一追記するスタイルで。

    その後の経過ですがコバシャ内で全滅しました。泣いてよろしいでしょうか?こんなの飼育記録ではないよの声が聞こえてきそうです。

    最後までご覧いただきありがとうございました。